高圧ケーブルサイズ選定ツール|6.6kV CVT・短絡電流(短時間許容)対応
高圧(6.6kV)の受変電設備で使うCVTケーブルのサイズ選定、負荷電流と短絡耐量の両方を確認するのは手間ですよね。この「高圧ケーブルサイズ選定ツール」は、変圧器容量や敷設方法、短絡条件を入力するだけで、「負荷電流」と「短時間許容電流(短絡)」の2段階で必要サイズを自動選定し、大きい方を採用してくれる無料ツールです。計算過程の可視化や技術解説つきで、すべてブラウザだけで完結します。
👉 操作手順を画面付きで詳しく知りたい方へ:【操作マニュアル】高圧ケーブルサイズ選定ツールの使い方(画面付き解説)
このツールでできること
- 6.6kV(3300Vにも対応)CVTケーブルのサイズを自動選定
- 「負荷電流」と「短絡耐量(短時間許容電流)」の2段階で選定し、大きい方を自動採用
- 敷設方法(管路/気中暗渠/直接埋設)に対応
- 単相・三相変圧器の容量から負荷電流を自動計算
- 短絡条件(短絡容量MVA/三相短絡電流kA/通電時間)から短絡耐量をチェック
- 計算過程の可視化&技術解説(計算のしくみ)つき
- 6.6kV CVT許容電流リストの表示、条件のお気に入り保存
- 結果の印刷/PDF保存
高圧ケーブルサイズ選定の考え方(2段階チェック)
6.6kV CVTケーブルのサイズは、①負荷電流が許容電流以下であること、②短絡電流の熱的耐量(短時間許容電流)を満たすことの2段階で選定します。本ツールはこの2条件を同時にチェックし、大きい方のサイズを採用します。
負荷電流の計算
三相負荷の場合:I = P ÷ (√3 × V)(P:負荷容量[VA]、V:線間電圧6600V)。単相負荷が混在する場合は換算して合計します。
6.6kV CVT 許容電流表(敷設方法別)
本ツール内蔵の代表値です。土壌条件・多条布設・周囲温度などで補正が必要なため、実施設計ではJCAA規格・メーカー公表データで要確認。
| サイズ | 管路敷設 | 気中暗渠敷設 | 直接埋設 |
|---|---|---|---|
| 14sq | 87 | 95 | 105 |
| 22sq | 110 | 120 | 135 |
| 38sq | 155 | 170 | 180 |
| 60sq | 200 | 225 | 235 |
| 100sq | 270 | 310 | 310 |
| 150sq | 340 | 405 | 340 |
| 200sq | 400 | 485 | 450 |
| 250sq | 450 | 560 | 510 |
| 325sq | 530 | 660 | 585 |
| 400sq | 590 | 750 | 650 |
| 500sq | 665 | 855 | 725 |
| 600sq | 735 | 950 | 785 |
短絡電流に対する必要断面積(短時間許容)
短絡時の熱的耐量から必要な導体断面積は次式で概算できます(銅導体・CV/CVTの代表値)。
A = √t × I ÷ 134(A:必要断面積[mm²]/ I:短絡電流[A]/ t:通電(遮断)時間[秒])
短絡電流×遮断時間別 必要CVTサイズ早見表
上式で計算した必要断面積を、CVTの標準サイズに切り上げた結果です。
| 短絡電流\遮断時間 | 0.1秒 | 0.2秒 | 0.5秒 | 1.0秒 |
|---|---|---|---|---|
| 8kA | 22sq | 38sq | 60sq | 60sq |
| 12.5kA | 38sq | 60sq | 100sq | 100sq |
| 16kA | 38sq | 60sq | 100sq | 150sq |
| 20kA | 60sq | 100sq | 150sq | 150sq |
| 25kA | 60sq | 100sq | 150sq | 200sq |
| 31.5kA | 100sq | 150sq | 200sq | 250sq |
| 40kA | 100sq | 150sq | 250sq | 325sq |
負荷電流との比較を含めた最終サイズは、下のツールで自動判定できます。
よくある質問
Q. 敷設方法で許容電流が変わるのはなぜ?
A. 放熱条件が異なるためです。一般に放熱しにくい管路敷設は小さく、直接埋設や気中は大きくなります。多条布設や土壌熱抵抗によっても補正が必要です。
Q. 遮断時間tには何を入れる?
A. 保護継電器と遮断器の動作を合わせた通電時間を使います。系統の保護協調によって異なるため、受電形態に応じて設定してください(本ツールの初期値は0.2秒)。
Q. 定数134とは?
A. 銅導体・架橋ポリエチレン絶縁(CV/CVT)の短時間耐量から導かれる代表値です。ケーブル仕様により異なる場合があるため、最終確認はメーカーデータで行ってください。
Q. 電圧降下のチェックは不要?
A. 6.6kVでは電流が小さく電圧降下は軽微なことが多いですが、こう長が特に長い場合は別途検討をおすすめします。
使い方
下のツールをそのまま操作して使えます。公称電圧・敷設方法・変圧器容量・短絡条件を入力すると、負荷電流と短絡耐量それぞれから必要サイズが算出され、大きい方が選定結果として表示されます。ガイド付き入力にも対応。計算の根拠は「技術解説」で確認できます。データはお使いの端末(ブラウザ)内で処理され、外部には送信されません。
※ 選定結果はあくまで目安です。実際の設計・施工では、関連規格や現場条件を必ずご確認ください。
このツールでできること
高圧(6.6kV)CVTケーブルの太さを、負荷電流と短時間許容電流(短絡)の両面から自動で選定します。条件を入力するだけで、必要なサイズと選定根拠がその場でわかります。
計算条件の入力
受電(公称)電圧。高圧は通常 6600V。
放熱条件で許容電流が変わります。
選定結果
計算の可視化
技術解説(計算のしくみ)
このツールは、高圧(6.6kV など)CVTケーブルの太さ(断面積 sq=mm²)を、ふだん流れる電流と事故時に一瞬流れる大電流という2つの「熱」の観点から選び、その大きい方を採用します。ケーブルは細すぎると熱で絶縁体が傷むため、両方の熱に耐える太さが必要、というのが基本の考え方です。
1 負荷電流で選ぶ(ふだんの発熱に耐えるか)
電気を流すとケーブルは発熱します。細い線に大きな電流を流し続けると熱くなりすぎて絶縁体が劣化し、寿命が縮みます。そこで、ふだん流れる「負荷電流」を安全に流せる太さが必要です。各サイズには流してよい上限=許容電流が決まっているので、負荷電流以上の許容電流をもつ最小サイズを選びます。
式と根拠をくわしく
- 三相で √3 が出るのは、電力 P = √3 × V × I(V は線間電圧)の関係から I = P ÷ (√3 × V) となるためです。
- 敷設方法で許容電流が変わるのは熱の逃げやすさ(放熱条件)の違いです。管路・直接埋設は土や管に熱がこもりやすく、許容電流が下がります。周囲温度(40℃/25℃ など)も効きます。
- 判定:許容電流 ≧ 負荷電流 となる最小サイズを選びます。
2 短絡電流で選ぶ(事故時の一瞬に耐えるか)
万一ショート(短絡)が起きると、保護装置(ブレーカー)が遮断するまでのごく短い時間、ふだんの何十倍もの電流が一気に流れます。この一瞬で導体が急加熱するため、細すぎると損傷します。そこで「短絡電流の大きさ × 流れる時間」に耐えられる最小の太さを求めます。
式と根拠をくわしく
- A:必要な導体断面積 [mm²]/ I:短絡電流 [A]/ t:通電(遮断)時間 [秒]
- 定数 134 の意味:銅導体・架橋ポリエチレン(CV/CVT)で、導体温度 90℃ → 短時間許容 230℃ を前提とした熱的係数です。材質・許容温度が変われば定数も変わります(アルミ導体は小さくなる)。
- なぜ √t と I なのか:短い時間は熱が逃げない(断熱)と考えると、発熱はジュール熱で I²×t に比例。耐えられる温度上昇は断面積で決まるので A² ∝ I²×t、整理すると A ∝ I×√t。電流が2倍なら必要断面積も約2倍、時間が4倍でも約2倍になります。
- kA を直接入力してもOK(本ツールは MVA ⇄ kA を自動換算します)。
- 判定:必要断面積 A 以上の最小サイズ。
最終選定 — 大きい方を採用
STEP1(ふだん)と STEP2(事故時)の両方に耐える必要があるため、2つの答えのうち太い方を採用します。どちらで決まったか=設計上のボトルネックが分かるよう、結果ではバッジと色で示し、可視化の②「サイズ選定トラック」でも採用サイズを強調しています(STEP1決定=青/STEP2決定=琥珀)。
注意:本ツールは熱的な観点の概算選定です。実際の設計では、電圧降下・将来の増設・需要率・こう長・保護協調なども検討が必要です。許容電流値や定数 134 は銅・CV/CVT を前提とした代表値のため、最終的には内線規程・JCAA 規格・メーカー公表データで確認してください。
【免責事項】本ツールは概算および教育目的のためのものです。実際の設計・施工にあたっては、必ず電気設備の技術基準や内線規程等の関連法規を確認し、有資格者による詳細な検討を行ってください。本ツールの利用により生じたいかなる損害についても、作成者は一切の責任を負いません。
リクエスト・お問い合わせ
「こんな条件にも対応してほしい」「ここを改善してほしい」などのご要望があれば、お気軽にお問い合わせからお寄せください。